HONDA ゼスト
- HONDA ゼスト
- デッキ部分
- フロントドア
- リアドア
2008年10月 1回目のグレードアップ
今までの経緯は上記の内容でしたが、この車のお客様はカーオーディオ本来の喜びを感じて頂いて、音質のグレードアップを考える様になりました。
まず、究極を考えるとパワーアンプを良質なアンプに変更。マッキンは撤収!フェーズ製の722をフロント/リアにそれぞれ1台づつ。計2台。
デッキは、電源・クリスタル・オペアンプ等々徹底的に改造。マイクロコンポーネンツ製DACを追加。
デッキからのデジタル信号がDACにてアナログに置き換えられ、その信号は本来デッキへと戻すのですが、音質の劣化を考え高価なホームオーディオ用のボリューム(アッテネータ)を増設し、完璧を期しました。
当店に来店される以前から装着済みであったパイオニア製のウーハーを用いてのチューニングでしたが、いずれKKMの音にする為にウーハーは作り直す予定か?!
- グレードアップ後のデッキ部分
2009年2月 2回目のグレードアップ
本来のKKMサウンドにする為に、ウーハーを造り直しました。
軽自動車という事もあり、低音再生には普通車とは異なった造りです。
最も低い低音を最適なレベルで鳴らす為に、レスポンスの良い16㎝ウーハーユニットを選び、BOX容積を多めに取りました。
実際に車に搭載し、低音の鳴りを調整。
この調整は、BOX自体が本気で鳴ってしまうと、フロントウーハーとリンクしなくなるので、いつも苦労する帯域です。当然フロントウーハーとの調和は成功し、ドラバスとかウッドベースの低音は、フロントウーハーが元気よく低音再生をしているように鳴っています。
- グレードアップ前のアンプケースとウーハー
- 施工後のアンプケース
- 施工後のウーハーBOX
当店に来店する前から装着済みのデッキ・アンプ・DAコンバータを使っての作業になりました。
デッキ・アンプ等は相対的に音質に大きな影響はありませんから、充分使える機器でしたので、スピーカーシステムだけを新たに施工・チューニングしました。
既に装着済みのスピーカーシステムは素人並みの取り付けで最悪の状態でした。装着済みのアンプはマッキントッシュの2chアンプ。
当店のスピーカーチューニングはフロントとリアにて音造りをしますので、4chアンプが必要となり、クラリオンの 4万円程度の4chアンプをブリッジ接続で2chとして、フロントがマッキン2ch+リアがクラリオン2chとして駆動しました。
フロントのシステムはドアに3wayシステム。今回はフロントスピーカーの位置が着座位置とリアスピーカーとの関係でツィータはドーム型を使用しました。これは指向性の関係からの結果となりました。
リアスピーカーは2wayシステム。フロントと合わせトータル5wayシステム。
軽自動車では、車体の剛性が足りない為に或る周波数帯域特異の共振が起きます。
その為に、フラットな特性で音を造るには綿密なチューニング作業が必要となります。
勿論、前後のスピーカーを各周波数帯域できちんと分離して前後の音を前席の頭周辺に集め、全帯域をカバーしなくてはなりません。
結果、今回の軽自動車の音造りは文句なしの仕上がりになりました。
※最初に購入したデッキは申し分のないクォリティーを持っていますが、アンプとDAコンバータには多少の疑問が残るでしょう。アンプ取り付け写真は前回のショップさんを特定する恐れがある為に掲載してません。
※この車のお客様は一昨年に都内の某ショップにて100万円以上の予算にて施工したばかりでした。
価格の割に拍子抜けするような音で、とても納得のいく仕上がりではないと、相談がてら当店に来店頂きました。
当然の事ながら、当店のデモカーの音を聴かれ、愕然とした様子でした。
私は本当にこのお客様が気の毒になり哀れを感じ、施工したショップに対して怒りすら覚えました。こんな施工をしていては、カーオーディオ界が衰退するのも当然でしょう。
他店が良いか悪いかではなく、当店以外のショップの施工方法は評判のメーカーの商品が最優先され、ブランドオンリーになっている事です。
「どこそこの何を付けると音が良い」などと実に無知な選択をして、意味不明な説明と共にただ取り付けをする。
これで納得をするお客様でしたら何の問題もありませんが、ちゃんと音楽を聴きたいと願う方も大勢いらっしゃいます。
車の場合は特に言える事ですが、車内音響とオーディオを分かった上できちんとスピーカーを選択し、チューニングしないとまともな音には到底なり得ません。ショップ・雑誌などで評判のスピーカーなどを 例えデッドニングしてケーブルを高価な物にしても良い音になりません。まして、ツィータをピラーに付けるなんて通常のショップの技術では言語道断の付け方です。
良い音にするには、メーカー(ブランド)は一切関係なく、チューニング技術と感性です。
2007年10月28日掲載