レストラン
レストランなどの音響に目を向ける方は殆どいないのが現実です。
紛れもない事実として、人の集まる場所に於いてその場の環境を良くする手法の一部として「音」と言う手段があります。
音以外での手法として、照明・空気清浄化(マイナスイオン)・香り(アロマ等)などが用いられ、それぞれに一長一短があるでしょう。
音が環境を良くする理論は、音を意識することなく自然に脳に作用するのです。
意識してしまうと「音楽鑑賞」なってしまい、そこに良い音か否かが始まり本来の環境清浄化が行えなくなります。あくまでも自然な音できちんと音の波形を造る事が重要。
自然な音が流れていると無意識のうちに脳からα派の出現が起き、同時に交感神経が刺激されます。次に起きる現象はホルモンの分泌でその場の雰囲気に馴染むのです。
その雰囲気に馴染むと言う事ですが、今回の施工例は親しい人同士で食事をする所。
友人との会話や食べ物の味わいを満喫出来るのを誘発するホルモンの分泌が起こるのです。病院などでは、治療効果が誘発されるホルモンが分泌されるのです。
一般的にこの「音」に理解して頂けないのは残念です。
さて、今回の環境音のチューニングですが、レストランの場所は地下街にある為に店内以外の人ごみの騒音等が入り込む状況です。また、店内のお客様達の会話や食器等の音で賑わっている様子を措定してのチューニングとなります。
それらの色んな音の周波数を分析し音響の音の波形と相殺しあわないように、音造りを行います。
店内は広く客先が分散してますから、どこの席に居ても満遍無く音が広がり特定の席に音が集中しないようにするのも注意します。
音の種類はオーディオとして鳴らすのではなく、あくまでも自然な音にします。
オーディオ的な音にしてしまうと、高域成分が案外うるさく感じるものです。
一番重要な音の帯域は低域成分です。
店内に散らばしたスピーカーの低域に波形が綺麗に重なる様に低域を合わせないと低音だけが強調された聴き苦しい音になってしまいます。最も気を使うチューニングです。
この様に音響チューニングされた店内は空気感まで浄化され、デザインされた内装や照明などがより一層引き立ちます。
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